短鎖脂肪酸はヨーグルトで増える?表示で見分ける選び方と続け方

2025年12月20日

短鎖脂肪酸は、ヨーグルトなどの菌と食物繊維などのエサがそろったときに大腸でつくられると考えられています。売り場で見るパッケージの表示、ビフィズス菌入りと書かれていない商品の考え方、量と続け方を紹介します。

「短鎖脂肪酸のためにヨーグルトを選びたいけれど、パッケージには菌の名前ばかりで、どれを買えばいいのか分からない」

短鎖脂肪酸は、ヨーグルトなどに含まれる菌と、食物繊維などの「菌のエサ」がそろったときに、大腸で作られると考えられています。ヨーグルトを選ぶときは菌の表示とエサになる成分の表示を確かめ、いつもの食事にエサになる食材を1品添えて続けることが大切です。

この記事では、①ヨーグルトで短鎖脂肪酸が増えるのか、②売り場で見る表示と選び方、③量と続け方、④短鎖脂肪酸と体重の関係について一般的に考えられていること、の順に説明します。腸活全体の見取り図は腸内環境と菌の働きがわかる総合ガイドも参考にしてください。

ヨーグルトを食べると短鎖脂肪酸は増える?

ヨーグルトが菌を足し、食物繊維やオリゴ糖を含む食品がエサを届け、大腸で酢酸・プロピオン酸・酪酸が作られる流れの図
ヨーグルトは「菌」、食物繊維・オリゴ糖は「菌のエサ」を担当

ヨーグルトが腸に届けるのは「菌」で、短鎖脂肪酸はその菌が大腸でエサを分解してつくるものと考えられています。そのため、エサになる食物繊維が少ない食事では、菌だけを足しても作られる量は限られる可能性があります。

短鎖脂肪酸は、腸の菌が大腸でつくる成分

短鎖脂肪酸は、腸にすむ菌が食物繊維などを分解(発酵)するときにできる酸をまとめた呼び名です。主に酢酸・プロピオン酸・酪酸の3種類があり、大腸の粘膜の細胞がエネルギー源として使うと報告されています。食品からそのまま取り込むというより、自分の腸の菌につくってもらう成分と考えると分かりやすいでしょう。

食べたものは胃と小腸を通り、栄養の多くはそこで吸収されます。菌が材料にできるのは、その先の大腸まで届いた食物繊維などです。そのため、ヨーグルトの量を増やす前に、一緒に食べているものを見直すほうが取り組みやすいと考えられます。短鎖脂肪酸そのものの性質や乳製品以外での増やし方は、短鎖脂肪酸そのものの働きにまとめています。

ヨーグルトは「菌を足す」、食物繊維は「菌のエサを届ける」

短鎖脂肪酸の話は、ヨーグルトに含まれるような生きた菌(プロバイオティクス)と、菌の栄養となる成分(プレバイオティクス)の2つに分けると、自分の食卓に当てはめやすくなります。

食品 腸の中での役割 食卓でできること
ヨーグルトなどの乳製品 腸に届く菌を足す いま続けている商品のままでかまいません
食物繊維・オリゴ糖を含む食品(バナナ、オートミール、大麦、豆類など) 菌のエサを届ける 朝の食卓に1品足す

たとえば、朝のヨーグルトにバナナをのせる、オートミールを混ぜるといった形なら、今日から始められます。売り場で見るところも、この「菌」と「エサ」の2つです。

売り場では、パッケージのどこを見て選べばいい?

種類別の欄・菌の表示・食物繊維/オリゴ糖の表示の3か所を順に見る手順の図
選び分けの決め手になるのは②と③

パッケージ裏の「種類別」の欄で食品の種類を確かめたうえで、菌の表示と、食物繊維・オリゴ糖の表示の2か所で選び分けるのが分かりやすい方法です。

①「種類別」の欄で、発酵乳か乳酸菌飲料かを確かめる

種類別とは、パッケージ裏面の一括表示の先頭にある、食品の区分を示す欄のことです。飲むタイプの商品が並ぶ冷蔵ケースでは、見た目のよく似たパッケージに「発酵乳」と「乳酸菌飲料」が混ざっています。

  • 発酵乳: 牛乳などを菌で発酵させた食品です。いわゆるヨーグルトは、ほとんどがこれにあたります
  • 乳酸菌飲料: 発酵させたものを加工して飲みやすくした飲み物です。国のルール(乳等省令)で、発酵乳とは別に、乳の成分や菌の数の決まりが置かれています

この違いは優劣ではなく、「どの決まりでつくられた食品か」を知る目印です。カップのヨーグルトが並ぶ棚では大半が発酵乳なので、ここでは差がつきにくく、選び分けは次の②と③で行います。それぞれの細かな基準値は、記事後半の補足にまとめています。

②菌の表示で、何の菌が入っているかを確かめる

同じ発酵乳でも、生きた菌がどれだけ入っているかまでは、種類別の欄では分かりません。国のルールでは、発酵させたあとに加熱殺菌したものには、菌の数の決まりが当てはまらないと定められています。

そこで、手に取った商品のパッケージで、菌の名前(「ビフィズス菌◯◯株」といった表記)が書かれているか、生きて腸まで届くという説明が添えられているかを続けて見てみてください。菌の名前が具体的に書かれている商品なら、自分が何をねらって選んだのかを説明しやすくなります。

③食物繊維・オリゴ糖の表示で、菌のエサが入っているかを確かめる

栄養成分表示の食物繊維の量と、原材料名に並ぶオリゴ糖・イヌリンといった名前を見ます。水に溶けるタイプの食物繊維(水溶性食物繊維)やオリゴ糖は大腸の菌のエサになり、短鎖脂肪酸の材料にあたると考えられています。どんな食品に多いかは、菌のエサになる食物繊維・オリゴ糖の解説にまとめています。

ヨーグルトに入っていなくても、果物や大麦、豆類など、一緒に食べるもので足す方法があります。

見る順番は「①種類別の欄 → ②菌の表示 → ③食物繊維・オリゴ糖の表示」です。①は前提の確認で、選び分けの決め手になるのは②と③です。

「ビフィズス菌入り」と書かれていないヨーグルトでもよい?

いま続けているヨーグルトを、無理に買い替えなくてもよいと考えられます。菌を特に加えていない一般的なヨーグルトを続けた人で、同じ乳成分の飲み物を飲んだ人と比べて、便に含まれるビフィズス菌が多かったという比較試験の報告があります。

ただし、参加者や条件を限った少人数の試験のため、誰にでも同じ変化が起きるとは限りません(試験の条件は補足にまとめています)。菌の表示がある商品を選ぶ意味がない、ということでもありません。

読者の方にとっての実用的な受け止め方は、「買い替えを考える前に、いま食べているヨーグルトにエサになる食材を足してみる」です。いつものヨーグルトにバナナを添える、オートミールを混ぜるといった工夫なら、今日から実行できます。

ヨーグルトはどのくらいの量を、どう続ければいい?

量よりも組み合わせと続け方が大切であることを、ヨーグルトにエサを添える・食べる場面を決める・お腹の様子で調整するの3つで示した図
量を増やすより、エサを添えて毎日続ける

量を増やすことより、菌とエサをそろえた形で毎日続けられるかどうかが大切だと考えられます。決まった目安量はなく、先ほどの比較試験で用いられた量も、1日100mLと極端に多いものではありませんでした。

量と組み合わせの考え方

1日100mLは、あくまで試験で用いられた一例です。これだけ食べれば変化が起きるという目安ではなく、多く食べるほどよいというものでもありません。いまの食事にエサを足す形のほうが続けやすいでしょう。

  • 朝食のヨーグルトにバナナやオートミールを添える
  • 夕食の汁物に豆や大麦を入れる

食べる時間帯も、朝食のあと、夕食後のデザートなど、忘れずに済む場面に固定するほうが現実的です。腸活で食べるもの全体を見直したいときは腸活に良い食べ物、飲み物から始めたいときは腸活に良い飲み物が参考になります。乳製品が続かない場合は、酪酸菌を含む食べ物もあわせて確認してみてください。

お腹の張りやおならが気になるときは?

ヨーグルトや食物繊維を増やしたあとに、お腹の張りやおならが気になることがあります。腸の中で菌が発酵する過程ではガスも生まれるため、それまでの食事から急に増やしたときほど、変化を感じやすくなると考えられます。

合わないと感じたら、量を減らす、種類を変える、増やすペースをゆるめる、といった調整で様子を見てみてください。感じ方には個人差があり、同じ食べ方が誰にでも合うわけではありません。痛みや出血をともなう場合や、体調の不安が続く場合は、自己判断で続けずに医師・薬剤師へご相談ください。

短鎖脂肪酸が増えると痩せる?体重との関係で一般的に考えられていること

短鎖脂肪酸の働き・体重との関係・体重が変わる要因の3つについて、一般的に考えられていることを整理した図
短鎖脂肪酸と体重の関係を、一般的な考え方で3つに整理

短鎖脂肪酸と体重の関係は、さまざまな研究が進められている段階と考えられています。短鎖脂肪酸は、大腸の粘膜の細胞のエネルギー源として使われると報告されている成分です。一方で、体重は食事全体の内容や量、体を動かす量など多くの要因が重なって変わるため、短鎖脂肪酸だけで体重の変化を説明するのは難しいと考えられます。

内容 一般的に考えられていること
短鎖脂肪酸の働き 大腸の粘膜の細胞のエネルギー源として使われると報告されている
短鎖脂肪酸と体重の関係 研究が進められている段階とされている
体重が変わる要因 食事全体の内容や量、体を動かす量など、多くの要因が重なっていると考えられている

体重が気になるときは、短鎖脂肪酸だけに注目するよりも、主食・主菜・副菜をそろえた食事全体と、日々体を動かす習慣を土台に考えることが大切です。ヨーグルトは、その食事の一品として、エサになる食材と組み合わせて続けていくとよいでしょう。短鎖脂肪酸そのものと体型の関係をもう少し詳しく知りたい場合は、短鎖脂肪酸そのものの働きをご覧ください。

補足:食品の区分の基準と、比較試験の条件

発酵乳・乳酸菌飲料の基準(乳等省令)

国のルール(乳等省令)では、発酵乳と乳酸菌飲料について、次の基準が決められています。無脂乳固形分とは、乳から脂肪を除いた成分のことで、割合が大きいほど乳の成分が濃いことを示します。

種類別の表示 売り場での見方 無脂乳固形分 菌数の決まり
発酵乳 いわゆるヨーグルト 8.0%以上 1mLに1,000万以上
乳酸菌飲料(3.0%以上) 飲むタイプに多い 3.0%以上 1mLに1,000万以上
乳酸菌飲料(3.0%未満) 乳の成分が少ないタイプ 3.0%未満 1mLに100万以上

菌数は、乳酸菌数または酵母数を指します。乳酸菌飲料の区分は、無脂乳固形分の割合によります。

発酵させたあとに加熱したものは、上の菌数の決まりが適用されないと定められています。ここでいう加熱とは、75℃以上で15分間、またはこれと同等以上の殺菌効果がある方法を指します。

一般的なヨーグルトを続けた比較試験

  • 比べた内容: プロバイオティクスを添加していない一般的なヨーグルトと、同じ乳成分の飲み物
  • 量と期間: 1日100mLを4週間
  • 試験の方法: 参加者をくじ引きのように2つのグループに分け、どちらを口にしているかを参加者にも研究者にも分からない形で比べる方法(無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験)
  • 結果: ヨーグルトのグループで、便の中のビフィズス菌の生菌数が有意に高い値を示しました
  • 評価対象: 45名。参加者は女子学生に限られています

1日100mL・4週間という条件下の少人数の試験であり、誰にでも同じ変化が起きることを示すものではありません。

用語解説

日常語の説明 専門用語 違い・読者との関係
腸の菌が食物繊維などを分解してつくる酸 短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸) 食品から直接とるより、腸の菌につくってもらう成分と考えると分かりやすい
菌が食べものを分解すること 発酵 短鎖脂肪酸ができるときに、ガスも一緒に生まれる
ヨーグルトなどに含まれる生きた菌 プロバイオティクス 腸に「菌を足す」側。ヨーグルトはこちら
菌の栄養となる成分 プレバイオティクス 菌に「エサを届ける」側。食物繊維やオリゴ糖など
水に溶けるタイプの食物繊維 水溶性食物繊維 大腸の菌のエサになり、短鎖脂肪酸の材料にあたる
パッケージ裏の食品の区分欄 種類別 発酵乳か乳酸菌飲料かを確かめる前提の欄
牛乳などを菌で発酵させた食品 発酵乳 いわゆるヨーグルトの多く
発酵させたものを加工した飲み物 乳酸菌飲料 発酵乳とは成分の決まりが別

よくある質問

短鎖脂肪酸を意識したヨーグルトは、いつ食べるとよいですか?

この時間に食べると短鎖脂肪酸が増える、と言えるだけの根拠は確認できていません。朝食に固定する、夕食後に決めておくなど、忘れずに続けられる場面に組み込むほうが現実的です。空腹時に食べてお腹が落ち着かないと感じる場合は、食事と一緒にとる形へ変えてみてください。

ヨーグルトは1日どのくらい食べればよいですか?

決まった目安量はありません。参考になるのは、腸の中の菌の変化を調べた比較試験で用いられた1日100mL・4週間という条件ですが、これは試験の設定であって推奨量ではありません。多く食べるほどよいというものでもないため、続けられる量にして、エサになる食材を添えるほうが現実的です。

ヨーグルトを食べるとおならが増えるのはなぜですか?

腸の中で菌が食物繊維や糖を発酵させる過程では、短鎖脂肪酸とあわせてガスも生まれます。それまでの食事から急に量を増やしたときほど、張りやおならとして感じやすくなる可能性があります。量や種類を調整しても続く場合や、痛みをともなう場合は、医師・薬剤師へご相談ください。

乳製品が苦手でも、短鎖脂肪酸を意識した食事はできますか?

菌のエサになる食物繊維は、果物や大麦、豆類など乳製品以外の食品からもとれます。菌を含む食品を乳製品以外で探したいときは、酪酸菌を含む食べ物が参考になります。体質に合わせて、無理なく続けられる組み合わせを選んでみてください。

まとめ

短鎖脂肪酸は、ヨーグルトの菌と食物繊維などのエサがそろったときに、大腸で作られると考えられています。ヨーグルト単体でできるのは菌を足すところまでで、作られる量はエサの有無や続け方によって変わる可能性があります。

売り場では、種類別の欄で食品の種類を確かめたうえで、菌の表示と食物繊維・オリゴ糖の表示で選び分けてみてください。いま続けているヨーグルトがあれば、まずはバナナやオートミールなどエサになる食材を1品添えることから始められます。

菌と短鎖脂肪酸の関係を通しで確認したいときは、腸内環境ガイドの成分の章に戻るのが近道です。

※ここまでの内容は一般的な情報であり、ラクビプレミアムの機能性について説明したものではありません。

ラクビプレミアムについて

ニコリオの「ラクビプレミアム」は、酪酸菌とHMPAという2つの成分を組み合わせた機能性表示食品です。主な特徴は次の3つです。

  • 2つの成分の組み合わせで届出:酪酸菌とHMPAの組み合わせを機能性関与成分として、国に届け出ています。
  • 1つの商品で2種類の機能を届出:便秘気味の方の便通に関する機能と、BMIが高め(23以上30未満)の方の体型に関する機能を届け出ています。内容は下の届出表示のとおりです。
  • 1日1粒:1日1粒を目安とする食品で、毎日の習慣に組み込みやすい設計です。

届出表示(届出番号 I233)

本品(ラクビプレミアムA)には酪酸菌(Clostridium butyricum)、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)が含まれます。継続摂取により、善玉菌(酪酸菌)、短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸)を増やし、便秘気味の方の腸内細菌叢(腸内フローラ)、腸内環境を改善する機能、便秘気味の方の便通(量、回数)を改善する機能、BMI が高め(23 以上30 未満)の方のお腹の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、ウエスト周囲径、体脂肪率を減らし、体重が減少するのを助け、高めのBMIが低下するのをサポートする機能があります。

  • 機能性表示食品であり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
  • 本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
  • 本品は、疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を対象に開発された食品ではありません。
  • 食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

定期コースに回数の縛りはありません(解約は、次回商品出荷日の5日前までにお手続きが必要です)。

届出の内容は、消費者庁の機能性表示食品データベースで届出番号「I233」から確認できます。

  • 便通に関する機能(便秘気味の方)と、体型に関する機能(BMIが高め(23以上30未満)の方)は、対象となる方が異なる別々の届出内容です。
  • 1年定期コースは、プレゼント分を除く本商品を12個以上お受け取りいただいた後に解約できます(通常の定期コースとは条件が異なります)。
  • 食事や運動に置き換わるものではありません。食生活を土台にしたうえでご検討ください。

参考文献